戦前の満州国で「李香蘭(りこうらん)」の名前で歌手デビューし、絶大な人気を誇った女優で元政治家の山口淑子(やまぐちよしこ)さんが、9月7日に死去していたことがわかった。94歳だった。時事ドットコムが報じた。
山口 淑子さん(やまぐち・よしこ)7日午前10時42分、心不全のため死去、94歳。佐賀県出身。葬儀は近親者で済ませた。
(時事ドットコム「山口淑子さん死去」より 2014/09/14 11:20)
1920年に中国の奉天で生まれた日本人。1931年の満州事変を経て満州国が成立した後の1938年に、満州映画協会に所属。中国人の専属映画女優「李香蘭」としてデビューした。映画の主題歌も大ヒットさせ、女優や歌手として、日本や満洲国で大人気となった。
「東洋のマタ・ハリ」と呼ばれた旧日本軍の工作員、川島芳子とも親交があったという。戦後は、日本に渡って本名の「山口淑子」として映画女優に復帰。1974年には参院議員として政界入り。1992年まで18年間務めていた。
コトバンクによると、山口淑子さんのプロフィールは以下の通り。
大正9年2月12日中国奉天(現瀋陽)生まれ。昭和13年満映にはいり,李香蘭(り-こうらん)の名でデビュー。「白蘭の歌」「支那の夜」などの映画に出演,劇中主題歌もうたって人気をえた。21年帰国して改名,「暁の脱走」などの映画に出演,歌手としても「夜来香(イエライシヤン)」をヒットさせた。33年引退。49年参議院議員(当選3回,自民党)。北京の翊教女学院卒。結婚して姓は大鷹。
( コトバンク「山口淑子 とは」より)