BRICSの発展を西側は「ゼロサム」と見るべきではない
人民網日本語版 2014年07月16日11:01
現代世界を見渡すと、新興経済国がいっせいに発展しつつある壮大な光景が見られる。なかでもBRICSと呼ばれる新興5カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の発展は目覚ましい。BRICS全体の経済成長率は世界の平均水準をはるかに上回り、経済総量は世界の4分の1を占め、過去10年の世界の経済成長に対する貢献率は50%を超えている。だがこれと同時に、新興経済国と先進国はいかに共存するかという問題も現れつつある。21世紀の世界秩序をいかに再編するかにかかわる問題でもある。(文:阮宗沢・中国国際問題研究所研究員、副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中国の習近平国家主席はこのほど、BRICSの第6回首脳会議に出席するためブラジルに赴いた。会議のテーマは、「包容的成長を実現する持続可能なソリューション」である。ブラジルのルセフ大統領が議長を務め、習近平主席とロシアのプーチン大統領、インドのモディ首相、南アフリカのズマ大統領が出席する。5人の首脳は、BRICS諸国の協力と、共に関心を持つその他の世界と地域の問題について立ち入った意見交換を行い、会議後に「フォルタレザ宣言」を発表することになっている。2009年6月のBRICsの4カ国首脳による第1回会議以来、BRICS体制は日増しに固められ、豊かな成果を生み出している。今回の会議では、BRICS開発銀行と緊急外貨準備の設立とBRICS自身の金融安全網の構築について重要な決定を行うこととなる。
BRICS諸国の日増しの発展と共同成長に対し、西側世論の一部からは懸念と不安の声が出ており、BRICS諸国の発展は西洋の没落を意味するとの認識が広がっている。西側世論には、BRICS諸国はただ乗りばかりしている、もっと責任を負うべきだという意見がある一方で、BRICS諸国が力を伸ばし、国際舞台での役割と影響が強まっているのを見て、自らの立場がおびやかされ利益が損なわれるのではないかと警戒を強める声もある。
BRICS諸国は、国際的な経済・金融秩序などの改革を主張し、発展途上国の代表性と発言権を高め、国際的な力の均衡発展という現実をよりよく反映する体制を形成しようとしている。主要20カ国(G20)の体制は金融危機を受けて生まれ、世界経済を崩壊の淵から救った。その生命力はBRICS諸国を含む新興経済国から益を得ている。G20首脳はかつて、国際通貨基金の出資金比率に占める新興市場と先進国の割合をそれぞれ少なくとも5%高め、世界銀行の投票権を少なくとも3%高めることを約束したが、その実現は遅々として進んでいない。
さらに米国と西側が主導している2つの経済貿易交渉、「環太平洋戦略的経済連携協定」(TPP)と「環大西洋貿易投資パートナーシップ」(TTIP)はどちらもBRICS諸国を含むものではない。西側はその優位を保つため、世界経済の新たなルールの制定過程からBRICS全体を排除しようとしている。
BRICS諸国はそれにもかかわらず、自ら努力することをやめず、国際的活動に積極的に参加し、国際協力を推進し、共同で気候変動や環境汚染、食糧の安全保障などの世界的な問題へ対応し、グローバル・ガバナンスの新たな力となっている。BRICS諸国からの国連の平和維持要員は西側7カ国の5倍に達している。これだけでもBRICS諸国が世界の平和と安定の維持者であり、繁栄と発展の建設者であり、グローバル・ガバナンスを促進する「プラスのエネルギー」であることがわかる。
さらにBRICS諸国が急速に発展しても、世界経済における西側諸国の主導権をひっくり返すものではない。西側は、BRICS諸国の発展を「ゼロサム」の態度で見るべきではなく、世界の平和と繁栄を促進する協力者と見て、さらに開放的で寛容な仕方でBRICS諸国と付き合うべきだ。BRICS諸国の発展は、30億人により良い生活をもたらすことを意味し、人類の発展という事業への卓越した貢献と言える。BRICS諸国の側も、巨大な発展潜在力を現実に変え、開放型の経済発展の内生的な動因の強化に努め、より多くの公共財を世界に提供してこそ、BRICS諸国の発展と協力をさらに安定化し、長期的なものとすることができる。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年7月16日
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