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韓国「世界4位」に浮かれている場合か 「起業しやすい国」はストライキ天国 「大きく劣る」日本どうする?

이강기 2015. 11. 9. 11:54

韓国「世界4位」に浮かれている場合か 「起業しやすい国」はストライキ天国 「大きく劣る」日本どうする?

 

「起業しやすい国」として世界4位に評価された韓国はストライキ天国でもある=2015年9月、ソウル(AP)

 

 

 世界銀行が10月28日発表した「2015ビジネス環境評価」で韓国が世界189カ国中4位だったと、韓国メディアがいっせいに伝えた。世界の主要企業がアジア本部を置く香港よりも起業しやすい国という評価らしい。政府は浮かれているようだが、評価には韓国企業が苦しむ労使問題が反映されていないため、経営者たちはむしろ戸惑っている。今のところ外国企業が韓国に殺到している事実もない。一方で、韓国の「世界起業家精神発展指数」は経済協力開発機構(OECD)で最下位圏だという。

日本は韓国から大きく劣る34位

 朝鮮日報(電子版)など韓国メディアによれば、2003年に発表が始まった世界銀行の「ビジネス環境評価」では、韓国は10年以降、16位、8位、8位、7位、5位、4位と着実に順位を上げてきた。今年の1位はシンガポールで、2位がニュージーランド、3位がデンマークだった。香港は5位、米国は7位で、日本については「韓国より大きく劣る34位だった」と誇張した。

 世銀の「ビジネス環境評価」では、各国が企業活動の基本となる制度、インフラをどれだけ備えているかを評価している。具体的には、企業設立や建築時の許認可、電力供給、財産権登記、通関など10の評価項目がある。

 中央日報(電子版)によると、韓国は「電力供給」部門で昨年に引き続き1位となり、「財産権登記」が79位から40位、「小口投資家保護」が21位から8位、「法的紛争」が4位から2位、「退出」が5位から4位と前年より順位が上がっていた。

 

このうち電力供給については、首都に地上2階の冷凍倉庫(1300平方メートル)を新築し、そこに電力を供給すると仮定し、手続き、所要時間、費用、料金の透明性などに点数を付けた。韓国は99・88点という圧倒的な高得点を獲得したという。米国は81・52点の44位で、朝鮮日報は「電力使用を申請する場合、米国では韓国よりも手続きが複雑で、長い時間がかかることが評価に反映された」とする韓国電力公社関係者のコメントを載せた。

「ストライキ」天国なのだが…

 今回の評価では前年よりも順位を下げた項目もみられた。「企業設立」が17位から23位、「建築時の許認可」が12位から28位、「資金調達」が36位から42位、「税金納付」が25位から29位、「通関」が3位から31位-などだ。 

 それでも韓国政府は“世界4位”について「(政府が支援を進めてきた)企業活動関連制度の側面で韓国が世界的水準に到達したことを評価された」と自画自賛したと、中央日報が伝えている。

 だが、こうした順位が実際の起業環境とは乖離(かいり)しているとの指摘もある。世銀の評価には、韓国企業の多くが苦しむ労使問題などはいっさい反映されていないのである。この夏も自動車メーカー各社で夏季休暇と労組の時限ストライキで生産と供給に支障をきたし、多くの車種の販売が減少したばかりだ。こんな状況では、賃金などをめぐる労組との軋轢(あつれき)で韓国から撤退する外資系企業も今後出てこよう。

韓国経営者総協会のキム・ドンウク本部長も朝鮮日報に対し、「国内外の企業経営者が韓国と聞くと苦労を訴えるのが、強硬な労組によるストライキ問題や、学校から数百メートル以内にはホテルを建てられないなどの規制問題だが、世銀の評価にはそうした部分が全く反映されておらず、文字通りには信じ難い」と話している。

政府「国民はもっと起業家精神を高めなさい」

 そうした中、中央日報や聯合ニュース(電子版)などは、今年の「世界起業家精神発展指数評価」で韓国が経済協力開発機構(OECD)34加盟国では22位にとどまったと報じている。韓国経済研究院は「最下位圏だ」と位置づけた。

 世界起業家精神発展指数は、主に「態度」(国民の創造性など)「制度」(法・規制など)「熱望」(国際化、製品革新など)の3項目を基準に国の起業家精神を評価した指数。このうち韓国は、「熱望」の項目で軒並み順位が低かったとされる。 

 韓国経済研究院は今回の評価を踏まえ、「韓国起業家精神の実情と課題」報告書を策定し、「OECD加盟国では、韓国よりも所得が高い国のほとんどで起業家精神指数が高くなっている。経済成長のために起業家精神を高めねばならない」と指摘している。

 韓国政府としては、世銀のビジネス環境評価で世界4位の「起業しやすい国」だったのだから、「国民はもっと起業家精神を高めなさい」という考えなのだろうか。

ところで、世界起業家精神発展指数評価で、日本はOECD加盟34カ国中33位だった。ビジネス環境評価でも「韓国から大きく劣る34位」。もちろん、日本は韓国より所得は高い。それなのにいずれの評価も韓国の下に甘んじた。

 この2つの指標について日本ではほどんど報道されていない。こうした国際的評価に一喜一憂すべきではないのだが、起業家精神発展指数では米国やカナダ、豪州、英国など先進諸国が上位を占めており、日本の「国際競争力」という面で心配ではある。