アメリカのトランプ大統領の訪問を控えた11月4日と5日、韓国・ソウルでは訪韓「歓迎」集会と「反対」集会が開かれた。
5日、ソウルの中心地にある世宗路公園で「戦争反対平和交渉(Peace Not War)」集会が開かれた。
主催は、市民社会団体連帯会議、市民平和フォーラム、参加連帯、平和財団統一義兵、興士団民族統一運動本部などの市民団体だ。
「News1」によると、主催側は「アメリカの対北朝鮮核先制攻撃の脅威と米韓合同軍事演習の中止」「北朝鮮の核・ミサイル開発の中止」「米朝間の条件なき対話開始」などを要求した。
平和財団の理事長で僧侶の法輪氏は「朝鮮半島で戦争は絶対にだめだということを明白に見せてくれなければ、アメリカも北朝鮮もまるで戦争をしても良いかのように誤解し得る」「私たちが経験する苦しみの1000分の1だけでも意志を結集させれば、アメリカを食い止めることができる。小さな努力を集めて、戦争という大きな被害を食い止めよう」と語った。
放送人のキム・ジェドン氏も舞台に上がった。
11月5日のNews1によると、ジェドン氏は、この集会は、トランプ大統領の訪韓にあわせた「市民平和行動」であることなどに触れ、「トランプ大統領を歓迎するが、主人としての権威と尊厳は失っていないのがもっとも重要なことだと思う」と強調。「韓国国民の同意なしには、朝鮮半島でいかなることも起きてはならない」とした。
同時刻、ソウル駅の広場では、「米韓同盟の強化やトランプ大統領の歓迎大会」が開かれた。主催は、大韓民国救国フォーラムだ。
イ・デフン会長は「日本は、全ての国民が星条旗を振りながらトランプ大統領を歓迎するが、血盟である韓国は100を超える反対集会を開催する」「北朝鮮の脅威から抜け出すためには、65年間続いてきた米韓同盟をさらに堅固にしてトランプ大統領を熱烈に迎えなければならない」と語ったと「edaily」が報じた。
集会現場には北朝鮮を糾弾し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領を批判する垂れ幕が登場した。
主催側は、全国各地や海外から来た市民1000人が同日の大会に出席したと主張した。参加者の主流は60代以上で、両手に太極旗と星条旗を持っており、一部は軍服姿だった。会場周辺には「戦作権(戦時作戦権)を返還し、米軍を撤収させて、国をどこに導いて行くのか。文在寅は答えるべきだ」「トランプ大統領は、北朝鮮をテロ支援国に再び指定せよ」「朝鮮半島に戦術核を配置せよ」などと書かれた横断幕が掲げられた。(edaily 11月5日)
前日4日にも、歓迎、反対の双方のデモがソウル・鍾路(チョンノ)と大学路(テハンノ)でそれぞれ開かれた。
鍾路では、220ほどのリベラル志向の市民団体で構成された「NOトランプ共同行動」主催で「NOトランプ、NO WAR 全国民大会」が開催された。大学路のマロニエ公園では、保守派の「朴槿恵前大統領無罪釈放署名運動本部」主催で「太極旗集会」が開かれた。
4日と5日、ソウルで開かれた関連集会の様子を写真で見ていこう。
ハフポスト韓国版から翻訳・編集しました。