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世界一化粧する韓国男性、男女曖昧化する日本…日韓ジェンダーレスに欧米メディア注目

이강기 2018. 2. 18. 16:46

世界一化粧する韓国男性、男女曖昧化する日本…日韓ジェンダーレスに欧米メディア注目

韓国のポップグループ「GOT7」のメンバー。化粧や肌の手入れなどK-POPは若い男性たちのジェンダーレス化に大きな影響を与えているという(ロイター)韓国のポップグループ「GOT7」のメンバー。化粧や肌の手入れなどK-POPは若い男性たちのジェンダーレス化に大きな影響を与えているという(ロイター)

 英米を代表するニューステレビが相次いで、韓国と日本で進む若者のジェンダーレスぶりを報じた。英BBCは化粧や肌の手入れにいそしむ韓国の男性を取り上げ、米CNNはタレントのりゅうちぇるさんら従来の男女の枠にはまらない自己を主張をする日本人を追った。政治的には対立点が多い日本と韓国だが、欧米メディアが期せずして社会的な共通性を映し出した。


化粧すると自信」


 「男性の化粧。韓国男性にビューティー革命が始まった」。BBC電子版は2月はじめ、こんなタイトルで韓国の若者の流行を取り上げた。韓国の男性は一人あたりのスキンケア時間が世界で最長だという。K-POPの歌手やドラマに刺激を受け、若者たちは彼らが思う「パーフェクトフェイス」を目指して手入れに余念がないとしている。


 自らの化粧テクニックを動画で発信しているメークアップブロガー、16歳のキム・スンファンさんが登場。“すっぴん”ではニキビが目立つ普通の若者だが、机に並べた化粧品を次々と使い、やがて別人のような光輝く肌に変身した。


 キムさんは「化粧をするともっと自分に自信が持てる」と話した。


 カメラはソウルの町に出て肌のきれいな若者たちを次々と映す一方、男性の化粧は広く社会で受け入れられているわけではない-とのキャプションも。キムさんはカメラに向かい「ゲイだと言われるが、私の映像でそんな考え方を変えたい」と話した。



脱ステレオタイプ


 一方、CNN電子版が、日本のジェンダーレス現象を報じたのも2月はじめ。ファッション先進地の東京・原宿では男女の区別がない衣服や化粧を好む若者が増えていると指摘した。


 「男性らしくとか女性らしくより、自分らしく好きなように楽しむ」


 女性的な口紅と男性的な革ジャンというファッションの男性デザイナーこう話した。また自らを「きれい系」と語る男性モデルは、K-POPの流行が影響していると話した。


 原色を多用したカラフルな衣装のりゅうちぇるさんは、夫婦仲良く手をつないで登場。「(SNSなどで)自分のことや世界観をみなさんにわかってもらえるから、今の時代は自分たちに向いている」などとコメントしている。


 記事は、ミシガン大学の文化人類学者、ジェニファー・ロバートソン教授が執筆。男女どちらかに分けられることを嫌う人たちの多くが、女装趣味やゲイ、生物学的な性と意識の不一致、というようなものではないと主張していると指摘し、たとえ男性であってもステレオタイプの男性的な見かけでいる必要はないと考えていると説明した。


「背広」への反乱


 英米メディアが日韓のジェンダーレス現象を取り上げた背景には、欧米で進む性をめぐる様々な問題がありそうだ。米国では2015年に連邦最高裁が同性婚を認めたが、国を二分した議論は今も尾をひく。米ハリウッドの芸能界で始まった男性の性暴力を告発する運動は、政界など多方面に拡大した。平昌(ピョンチャン)五輪で流れたカナダ国歌は2月、歌詞の「汝の息子」の部分が「われわれ」と中性的な表現に変更されたばかりだ。


欧米では、男女同権の追求や暴力糾弾といった性をめぐる対立や緊張の側面が強い。そんな中、両メディアが日韓で注目したのは、境界を曖昧にして違いを先鋭化させない方向性だ。


 ロバートソン氏は、歌舞伎の女形や宝塚歌劇の男役などをあげ、曖昧さを許す日本の伝統や文化的な背景にも言及した。同氏は、近年の日本の男性のジェンダーレスはファッションにとどまらず、スーツが象徴する男性的なものに対する穏やかな反乱だとしている。