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【地球コラム】ある日突然「人が消える」

이강기 2018. 10. 27. 10:58

【地球コラム】ある日突然「人が消える」


なぜカショギ氏に消えてほしかったのか


時事ドットコムニュース

2018.10.28

 ここ数カ月、国際ニュースで注目の的となったのは、新しい順にジャマル・カショギ、ブレット・カバノー、孟宏偉(モン・ホンウェイ)、范氷氷(ファン・ビンビン)といった人たちだ。セクハラ告発で大騒ぎの末、米最高裁判事に就任したカバノー氏を除くと、共通するのはミステリアスな行方不明事件であること。3人とも、ある日忽然と「消えた」のである。

 借金の取り立てや痴情のもつれなどではなく、国家が絡んだ失踪劇である点も同じ。というより、政権そのものが画策した。政治的背景が疑われるだけにミステリアスの度合いが深く、表面的に一応の説明がなされた後も、背後に広がる闇は晴れない。


 米ニュースクール大学教授の国際関係専門家ニーナ・フルシチョワ氏は「人間を突然消えさせる過去の独裁政権の手法が、現代に復活しつつある」と警鐘を鳴らす。軍事政権下のチリやアルゼンチンで反政府的人物が拉致され、人知れず「処理」された。スターリン時代のソ連では目をつけられた人物が有無を言わさずKGB(国家保安委員会)に連行され、行方が知れなくなるのは日常茶飯事だった。その歴史が繰り返されようとしているという。(時事総合研究所・服部健司)

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 サウジアラビアの著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館を訪れたのは10月2日。館内でサウジ工作員チームに殺害され、切断され、運び去られた疑惑が深まる中、サウジ政府は20日になって、ようやくカショギ氏が総領事館内で「口論と殴り合いで」死亡したことを認めた。


 このストーリーを直ちに「信頼できる」と受け止めたのはトランプ大統領くらいで、「納得できない」との声が世界に渦巻いているが、問題はサウジ政府がなぜそうまでしてカショギ氏に「消えて」ほしかったかだ。政府批判の論陣を張ったことだけが理由だろうか。

 AFP通信などによると、カショギ氏はサウジの名家に生まれた。祖父は初代国王の主治医を務め、叔父は有名な武器商人として羽振りをきかせた。自身も情報庁長官や駐米大使を務めたファイサル王子の顧問だった。カショギ氏は王室とつながりが深く、エスタブリッシュメントに属した時期があるのだ。当然、体制内の知られざる内幕にも通じていたはず。中東ジャーナリストの池滝和秀氏は、カショギ氏が「あまりにも知り過ぎてしまった」ことが暗殺対象となった原因ではないかとの見方を紹介している。ムハンマド皇太子が実権を握った昨年、カショギ氏はサウジを逃れた。


 その皇太子の関与の有無が今後の焦点だ。皇太子には昨年、リヤド訪問中のレバノン首相を拘束して辞任を迫った過去がある。サウジには近年、対外関係で危険を冒すことをいとわない傾向も。アラブの盟主であり、イランけん制の上で不可欠な大国であることから、「友邦との関係を一時的に損なっても後で回復できると計算している」(米シンクタンク)とされる。


 だが、今回ばかりはどうか。北朝鮮の金正恩委員長の異母兄、金正男氏がクアラルンプールの空港で白昼堂々、暗殺された事件を連想させる。それに匹敵する衝撃は容易に収まりそうにない。



国際社会の批判? それがどうした

 中国で最も有名な女優・范氷氷さんも数カ月間、行方不明になった。5月末に脱税疑惑が報じられていたので、その捜査のため「自宅軟禁下に置かれた」「逮捕された」「亡命を企てて阻止された」など真偽不明の情報が乱れ飛んだ。范さんは10月3日、SNSで脱税を認めて謝罪する声明を発表。その後、北京空港で約4カ月ぶりに目撃された。


 当局の発表通りであれば脱税捜査中、表舞台の活動を停止させられていたとしても不思議ではない。関係者に厳重な緘口令が敷かれていたのかもしれない。だが、SNS発信を含めて一切の動静を断つという徹底ぶりは、「何か政治的背景があるのでは」と憶測を呼んだ。謝罪声明は「今日の范氷氷があるのは中国共産党のおかげです」として、体制への恭順を強く打ち出している。


 范さんはハリウッド映画にも出演した国際派スター。長く「行方不明」にしておけば国内外で大騒ぎになることは当然予想しただろうが、関係当局は「それがどうした」と考えていたらしい。

 国際社会の目を気にもとめない姿勢がもっと露骨に表れたのが、国際刑事警察機構(ICPO)総裁を務めていた孟宏偉・公安次官の身柄拘束だ。孟氏は9月末、フランスから一時帰国したまま消息を絶った。ICPOが「うちの総裁が行方不明」と発表、本部のあるリヨンに残った妻もカメラから顔を隠して記者会見し、ようやく失踪が明るみに出た。


 中国政府は10月7日になって「汚職の疑いで調査中」として、孟氏拘束を認めた。もしICPOと妻が声を上げなければ、中国政府は「拘束をどれだけ長く隠し通すつもりだったかわからない」(英誌エコノミスト)。


 孟氏は主要国際機関のトップとなった初の中国人。2年前のICPO総裁選出時、中国メディアは「わが国の国際的地位がまた上がった」と大喜びしたものだ。もちろん、汚職容疑があるのなら、どんな地位の人物であろうと厳しく取り調べるのは当然だ。


 ただし、中国の腐敗摘発は、たいてい裏に政治闘争がある。誰かを倒すのが目的で、汚職捜査は往々にして手段にすぎない。孟氏自身、長く公安次官を務めて反腐敗に深く関わった。今回の拘束を単純な汚職事件とみるのはナイーブに過ぎるだろう。


書店主も学者も経営者も―相次ぐ拉致

 先に引用したフルシチョワ氏は「習近平主席は連続誘拐犯みたいなもの」と書いているが、習政権下で確かに強引な手法が目立つ。2015年には香港で中国批判本を売る書店の店主や作家が相次いで失踪。中国の工作員によって本土へ拉致され、何カ月も拘束される事件があった。


 被害者の一部は「拉致」を否定したが、本土で思想教育を受けてのことであれば、それが目的だったともみられる。范さんと同じように「体制への恭順」を約束させられたのだ。


 日本で活躍する中国籍の政治学者が、上海に一時帰国したきり、3カ月にわたり消息を絶ったこともある。この学者は中国共産党政権寄りのスタンスで知られたから、「あの人でも拘束されるのか」と中国関係者に衝撃が広がった。一種の見せしめだったのかもしれない。やはり習近平政権発足後の2013年のことだった。


 知識人ばかりではない。企業トップが突然行方不明になることが、中国でしばしばある。近年では急成長した保険会社「安邦」の創業者会長、呉小暉氏。呉氏は鄧小平の孫娘の夫だったとされ、ニューヨークの老舗ホテル、ウォルドーフ・アステリアを買収。トランプ氏の娘婿クシュナー氏と商談を行うなど派手な動きが注目されたが、昨年6月に姿を消した。


 その後、経済犯罪の疑いで当局に拘束されていたことが判明し、呉氏は今年5月、懲役18年の有罪判決を受けた。(無罪を主張して上訴中)


 行方不明事件ではないが、海航集団の王健会長は7月3日、フランス出張中にプロバンス地方の村で転落死した。これがまた「謎の死」として中国のネットなどで議論を呼んだ。台湾メディアによれば、ICPO総裁だった孟宏偉氏が本国の指令で王健会長を「謀殺」したもので、それを米国にばらされることを恐れた中国政府が孟氏を一時帰国させ、逮捕したという説もある。


 もっともこれは、米国に亡命状態の中国実業家、郭文貴氏が語ったもの。郭氏は「中国共産党の内幕」を暴露して一時注目されたものの、真偽のほどはわからない。中国政府は昨年、ICPOを通じて郭氏を国際指名手配した。にもかかわらず郭氏を逮捕できていないことが、孟氏拘束の第一の理由。これも郭氏自身の推測だ。


一連の事件の真相が明らかになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。



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