旅路

国全体が「猫島」!どこに行っても猫がいるマルタ

이강기 2019. 8. 5. 11:36

国全体が「猫島」!どこに行っても猫がいるマルタ

三毛猫「マドンナ」がくつろぐ地中海の島
JB Press, 2019.8.3(土) 新美 敬子

 こんにちは。世界を旅する犬猫写真家、新美敬子です。どこへ行っても猫の姿を見られる島は「猫島」と呼ばれることがありますが、国全体が「猫島」になっているのが世界的に有名なマルタ島です。


※本記事の著者、新美敬子さんの新刊のお知らせが記事最後にあります。

マルタは地中海にある島(Googleマップ)
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 マルタは、地中海のほぼ中央、イタリア・シシリー島の南約90kmに位置しています。イタリアに属する島と間違えられることもありますが、独立国です。


 マルタではどこへ行っても、猫の姿を見ることができます。猫と、猫の世話を続ける人たちに会いたくて、毎年のように訪れるようなりました。

 マルタでは、三毛猫のことを「マドンナ」と呼びます。三毛猫は、ほとんどメスしかいないからです。

 

 柄に自信を持っている三毛猫です。

 こちらは目の色が左右で異なる「オッドアイ」。



 最初にマルタを訪れたのは、20年前のことです。明け方に、猫に餌やりをしている老婦人と出会いました。それが彼女の日課だというのは、猫たちの様子からもわかります。「いつ頃から、猫の世話をしているのですか?」と尋ねると、老婦人は、「そうねぇ、お母さんのお腹の中にいるときから」。

 え?! どういうことですか?


 聞けば、お母さんも、おばあちゃんも、そのまたお母さんも、ずっと、この地に暮らして、猫の世話を続けてきたとのことでした。のら猫の面倒を見ることは、自分の家系の“さだめ”だからと、語ったのです。人が心身ともに健康に暮らしていくために、猫は必要不可欠な動物である、ことに小さな島ではなおさらだ、と。

 三毛猫のことを「マドンナ」と呼ぶことは、このとき教えてもらいました。コーヒーにミルクを混ぜたような毛並みですが、この猫も三毛ですね。


 路地で暮らす地域猫でもとても毛並みがよく、きれいです。左の猫に会った5年後、再びこの路地を訪れると、同じ猫が現れて挨拶してくれました。このように同じ猫に再会できることもよくあります。元気で暮らしている姿を見ると感動をおぼえます。

 マルタでは、猫のために釣りをしている人をよく見かけます。





 いつも魚をくれる漁師さんの船が港に帰ってくると、猫たちが寄ってきます。

 黒部分が多い「マドンナ」です。漁師さんが塗装した船底に足跡をつけたのは誰でしょう?

 早朝、港では楽しそうに遊んでいる犬たちとも出会います。友だちに会えて、犬も飼い主も笑顔で1日がはじまります。


 写真を撮ろうと腰を下ろすと、たいてい猫たちが寄ってきます。

 マルタは、海がきれいで空が大きい、魅力いっぱいの島国です。歴史的な建物に心を奪われ、港に浮かんだカラフルな船にロマンを感じます。いまや世界を代表するリゾート地として名を轟かせているマルタですが、歴史と時の流れ、人々の暮らしと文化、自然、また素朴さなど、さまざまな側面を感じることができるところです。

 地中海一といわれるグランドハーバーを見下す展望デッキがある公園がアッパーバラッカガーデンです。ここから眺める景色は最高です。毎日、正午と16時に大砲の空砲が鳴り響きます。対岸に見張り台が見えます。

 これがグランドハーバーの見張り台。こちらの入江方向には目のレリーフが、反対側の外海方向には耳の形が彫られています。

 

 全部で130枚あまりの写真、20カ国の猫たちで構成されていますが、その中でもマルタの猫が最も多く登場します。

 いろいろな猫の動作や表情が掲載されていて、とても楽しめる内容になっています。


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マルタでは赤トラ猫を「マリアさまの猫」と呼びます。町のいたるところにあるマリア像と同じくらい、赤トラ猫をよく見かけるからです。



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