ミイラ100体以上発見 未盗掘で保存状態良好―エジプト
Jiji com
2020年11月15日00時12分
14日、カイロ近郊サッカラで公開されたミイラ
【サッカラ(エジプト)時事】エジプトの首都カイロ近郊サッカラ遺跡で、埋葬後に未盗掘だった古代のミイラ100体以上が新たに発見され、報道陣に14日公開された。記者会見した考古最高評議会のムスタファ・ワジリ事務局長は「こんなに多くのミイラが保存状態の良いまま発掘されたのは、今年最大の発見だ」と強調した。
サッカラは世界最古といわれる「階段ピラミッド」で知られ、古代エジプトでは支配階級や聖職者らが埋葬を望んだ神聖な場所とされる。最近の発掘調査では、かつて神々の象徴とされたネコなど動物のミイラも相次いで見つかった。
公開されたのは、紀元前8~7世紀ごろからプトレマイオス朝(紀元前304~同30年)初期までのものとみられるひつぎやミイラ、一緒に埋められた副葬品。ひつぎには色彩豊かな模様や黄金の装飾が、古代当時のまま鮮やかに残っていた。このうち一つのミイラが報道陣の前で初めてエックス線検査され、骨格や埋葬方法などから裕福な40代男性とみられると明らかにされた。