北韓, 南北關係

金日成の弟・金日鮮

이강기 2021. 12. 18. 09:46
ソウルからヨボセヨ

金日成の弟・金日鮮

 
産經新聞
2021/12/18 07:00
 

北朝鮮の建国の指導者、金日成(キム・イルソン)主席の実弟、金英柱(ヨンジュ)氏が亡くなった。兄は82歳で亡くなったが弟は101歳だった。一時は金日成主席の息子、正日(ジョンイル)氏との後継者争いもうわさされたが、正日体制になって以降はほとんど消息不明だった。権力から遠ざけられ〝無害〟な存在になることで長生きしたようだ。

 

長男の金日成主席の本名は金成柱(ソンジュ)、早く亡くなった次男は哲柱(チョルジュ)氏で英柱氏は三男というのが定説だが、英柱氏には意外なエピソードが残っている。兄は旧満州で中国共産党の下、抗日活動をしたことで知られるが、英柱氏は日本軍通訳の経歴を持ち「金日鮮(イルソン)」を名乗っていたというのだ。

これは戦時中、中国大陸で日本軍を脱走して中国軍に加わったという韓国人作家、李容相(イ・ヨンサン)氏の回顧録『湧金屋(ヨングムオク)時代』に紹介されている。李氏によると日本が敗戦した後、日本軍の武装解除に当たっているとき「金日鮮」と仲良くなり、1946年5月4日、上海から共に船で韓国に帰国した。

その日まず立ち寄ったのがソウル・武橋洞(ムギョドン)にあるドジョウ汁の老舗「湧金屋」だった。「金日鮮」は6日、ソウル駅から鉄道で北に帰っていったが、最後まで「日本軍通訳」の経歴を気にしていたという。後年、おいっ子の正日氏との後継者争いに負けたのはそのせいだったか。(黒田勝弘)