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日韓関係改善を阻害してきた韓国の「市民団体」、ついに改革の標的に

이강기 2023. 1. 14. 20:58

日韓関係改善を阻害してきた韓国の「市民団体」、ついに改革の標的に

補助金をもらいながら不明朗会計のオンパレード、挙句に反日活動する団体も

 
 
1月10日、AP通信のインタビューに応じる韓国の尹錫悦大統領(写真:AP/アフロ)
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 尹錫悦大統領は、国民との対話や官民の経済会議を通じ、2023年の韓国経済社会の重点課題を明らかにした。年金・労働・教育の3大改革である。だがこれとは別に、尹大統領は第4の改革を推し進めようとしている。それが「市民団体の改革」だ。

 

 日本人の感覚からすれば「市民団体の改革」と言われても、そんな大それたことなのかと訝しく思うかもしれない。だが、実は韓国の市民団体は日韓関係改善にとってとんでもなく大きな障害となってきた経緯があるのだ。

 

市民団体を野放しにしてきた文在寅政権

 市民団体の多くは健全な活動をしている。だが、中には政府の補助金や市民からの寄付を不正に使用しているものがあると糾弾されているものもある。また、北朝鮮の主張を宣伝したり、北朝鮮と結びついて社会の混乱を招く活動をしたりしている団体がある。

 

 その中には反日活動を煽る市民団体も存在する。日韓を離間させることで北朝鮮の政治的な思惑に呼応しているのだ。日韓関係を著しく損なう活動を行ってきたのが、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(略称:正義連。旧「韓国挺身隊問題対策協議会〈挺対協〉」)である。挺対協時代から彼らは毎週水曜日に日本大使館前で抗議活動(水曜集会)を行うことで、あたかも元慰安婦たちの代表であるかのように振る舞うようになり、慰安婦問題に関する日韓の和解を妨害してきた。

 これまでの歴史問題に関する日韓間の交渉を振り返ると、日韓で合意が成立しても、市民団体の反対で、韓国政府が合意案から後退し、新たな要求を突き付けてくることは珍しくなかった。

 

 しかも、文在寅政権時代には政府がこうした市民団体の活動を支援しており、こうした団体が法律に則った適切な活動をおこなっているか確認してこなかった。そうした文在寅政権の態度が市民団体を一層増長させ、何をしてもいいかのような行動を取らせることになった。

 

 日本企業の資産の現金化が問題となっている徴用工問題でも、徴用工支援団体が韓国政府の解決案に反対の姿勢を貫いている。こうした主張が通る限り、日韓の歴史問題の解決はない。

 

 尹錫悦大統領は、過激労組・民主労総が主導する貨物連帯のストを、労組に妥協することなく、「法と原則」に基づいて解決した。

 

 徴用工問題でも、解決案提示の最終手続きとして公開討論会を開催し、その討議結果に基づき解決案を提示すると言われている。徴用工の支援団体と法律代理人は一度はこの公開討論会に参加する意向を示していたが、韓国外交部との意思疎通の過程で問題があったとして、前日の11日に全面ボイコットを宣言するに至った。

 

 いずれにせよ、韓国政府は徴用工側が反対しても、現在検討中の解決案に基づき進める方向であろう。おそらく徴用工支援団体はそうした解決を妨げようとするだろうが、尹錫悦政権は市民団体の主張と国益を比較衡量して方針を決定するのではないか。

 

 これまでの政権は市民団体の主張に押し切られてきたが、尹錫悦政権は「法と原則」を無視した市民団体については、それを改める方向に向かっているようである。

 

慰安婦問題解決を妨害し続けた挺対協

 韓国において日韓関係の改善を終始妨害し続けてきている市民団体が前述の挺対協(現・正義連)である。挺対協は1992年1月8日以来、毎週水曜日に日本大使館前で水曜集会(日本軍「慰安婦」問題解決全国行動)を開催、支持者を集め、日本政府からの公式謝罪及び金銭的・法的賠償を要求してきた。

 

 そもそも韓国の国内法においても、外交関係に関するウィーン条約に則り、外交公館周辺100メートル以内での集会やデモは禁止されている。ところが、韓国の行政当局は、「水曜集会はデモではなく記者会見である」という名目で、日本大使館前に限り、こうした行為を黙認してきた。まず挺対協の活動を黙認してきたことに対し、韓国政府には重大な責任がある。

 

 挺対協の活動は、寄付金と政府からの補助金で賄われている。そうした資金を獲得するためにも、水曜集会のような先鋭的な活動を通してその存在をアピールする必要があったのかも知れない。そうしていつしか、元慰安婦たちの代表然として振る舞うようになった。

 

 2011年12月14日、正義連は水曜集会1000回を記念し、日本大使館前の公道に無許可で慰安婦像を建てるという暴挙に出る。この慰安婦像については、撤去を求める日本政府とこれを黙認する韓国政府との間で外交問題に発展した。

 

 その水曜集会も、2020年5月、大きな逆風に晒された。元慰安婦でそのシンボル的存在である李容洙(イ・ヨンス)氏が突如、「支援団体のこれまでの活動は金銭的政治的利益のために慰安婦を利用しており、寄付金の使途も不明で、憎悪だけ招く集会には、もう参加しない」と宣言し、参加を取りやめたのだ。これで一気に正義連に対する世間の目は厳しいものとなったが、水曜集会はその後も開催され続けている。寄付金を募り補助金を受給するためにはこの活動が不可欠なのだろう。

 

 それでも集会参加者は徐々に減少している。抗議の内容も慰安婦問題ばかりでなく、反日、反米の主張、検察や保守メディアへの攻撃などが多く占めるようになっており、集会の本質が変化している。

 

元慰安婦を裏切り、政府を欺いた尹美香氏

 正義連の日韓関係妨害活動は水曜集会だけではない。

 1995年、日本の村山富市首相率いる社会党政権は「女性のためのアジア平和国民基金(略称:アジア女性基金)」を設立、慰安婦個々人に「償い金」を受け取るよう促した。この時、当時の挺対協は「基金は日本政府の拠出ではなく国民の寄付をもとに作られるもので、これは日本政府の責任をあいまいにするものである」と批判し、元慰安婦たちに償い金の受け取りを拒否させた。そして挺対協の指示に従わずにお金を受け取った慰安婦に対しては「自ら進んでいった売春婦であると認めたもの」と理不尽な非難を行った。

 

 またこの時、挺対協を窓口として韓国政府からも元慰安婦へ償い金の支給があったのだが、アジア女性基金から償い金を受け取った元慰安婦にはこれを支給しなかった。

 

 2015年、慰安婦問題に関し日韓で新たな合意ができた。ここでも挺対協は合意内容に反発した。慰安婦のために韓国政府が設立し、日本政府が資金を拠出した「和解・癒し財団」から、補償金を受け取ることを妨害した。

 

 だが、2022年に外交部が公開した文書によると、当時の外交部の李相徳(イ・サンドク)北東アジア局長は、挺対協の尹美香(ユン・ミヒャン)代表(当時、現国会議員)に2015年3月から12月までの間に計4回面談し、交渉の経緯、合意内容を説明していた。特に合意の前日には合意内容を詳細に説明していた。つまり、事前に尹美香氏は日韓合意の内容を知っていたのだ。

 

 それなのに、尹美香代表はその内容を元慰安婦と共有していなかった。そして日韓合意の内容が公表された後に、さもその内容を事前に知らされていなかったふりをして反対、この合意が最終的な解決とはならないよう画策したのである。

 

慰安婦問題解決は尹美香にとって好ましくない結末

 なぜそのような姑息な手段までとって慰安婦問題の前進に反対するのか。それは日韓で慰安婦問題が解決することが、尹美香議員にとって利益とはならないからだ。日韓間の対立が続けば慰安婦を利用した政治活動も継続でき、政府の補助金を得ることができる。また、正義連は北朝鮮の工作機関と連携していると指摘されている。日韓関係がぎくしゃくすることは、北朝鮮にとっても利益となるのだ。

 その尹美香議員はいま絶体絶命の瀬戸際に立たされている。

 1月6日、ソウル西部地裁において、検察は尹美香議員に対し正義連後援資金を私的に流用した容疑で懲役5年を求刑した。検察は「長い年月の間、苦痛を受けたおばさんたちのために市民が少しずつ募金した資金を自分の小遣いのように使用し、挺対協の資金をあたかも個人事業家のように使う過程で横領の犯行をした」と指摘した。

 

 被告の尹議員は管轄庁に登録することなく2015年から19年に団体の口座で計41億ウォンの寄付を受け、元慰安婦の葬儀費や戦時性暴行被害者支援などの名目で1億7000万ウォン(約1800万円)の寄付金を個人の口座で募金した疑いで在宅起訴された。また、2011~20年に個人口座で募金した元慰安婦の葬儀費1億ウォンを私的用途に使った業務上横領容疑と、2013~2020年に政府とソウル市からの補助金を不当に受領した補助金法違反の容疑もある。

2020年5月、浮上した正義連の不正会計疑惑について記者会見する前代表の尹美香氏(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
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 こうした容疑は氷山の一角に過ぎない可能性が高い。尹美香氏には、挺対協の資金で娘を米国の音楽大学に留学させた、京畿道安城にヒーリングセンターを購入したなど、数々の疑惑が取りざたされている。もしも2015年の日韓合意で慰安婦問題が解決していれば、尹美香氏はこうした旨味にありつけなかったはずである。状況証拠的には、慰安婦問題に便乗して私腹を肥やしたと疑われても致し方ない立場にあるのだ。

 また、尹美香氏と正義連には北朝鮮との黒いつながりがある。

 

 正義連は北朝鮮の工作機関の傘下にある「朝鮮日本軍性的奴隷及び強制連行被害者補償対策委員会」と協力関係にある。国家情報院はこの団体を「北朝鮮工作機関と連携し、北朝鮮の利益を代弁する親北団体」として監視している。

 

 尹美香議員自身も北朝鮮との関係から公安当局の監視対象になっており、その夫と妹は、日本で北朝鮮の工作員と接触した容疑で1993年にスパイとして逮捕され、国家保安法違反で有罪が確定した。このように正義連は多くの親北活動を行ったことが指摘されているのだ。

 尹美香氏や正義連の活動は日韓離間をもくろむ北朝鮮にとって極めて有効な手段となっている。その意味でも正義連の活動の停滞や尹美香氏の実刑判決を北朝鮮は望んでいないであろう。

 

 

尹錫悦政権、文在寅政権時代の補助金不正受給の調査に乗り出す

 正義連がいかに日韓関係にダメージを与えてきたをみれば、尹錫悦大統領が市民団体の改革に乗り出さざるを得なかった事情もよく分かるだろう。

 

 朝鮮日報は、「文在寅政権下で市民団体に支給された補助金が毎年平均4000億ウォンずつ増え、今は5兆ウォンを超えている。その多くが不透明、不適切に支給されていると判断しており、これまでに摘発されただけでも不正受給は2300億ウォンに達している」と報じた。さらに「政府補助金以外に全国17の地方自治体が支出した補助金の規模はさらに上回る」「しかし、どの団体がどんな目的で使ったか管理されていない」という。10億以下の補助金は会計監査が免除される緩い補助金法も見直す予定という。

 

 大統領室関係者は補助金管理が不十分だった理由として「中央政府の職務放棄、自治体の責任、ポピュリズムが重なった」と指摘している。

 

 TV朝鮮は「労組の不法活動に向かっていた政府の刃先が今度は市民団体に向いた格好」「尹錫悦政権は今後、利権カルテル改革に本格的に取り組むと見られる」と報じている。

 

 

不正を見て見ぬふりの政府が市民団体の横暴を助長

 市民団体が日韓関係改善を繰り返し妨害してきた背景には、TV朝鮮が指摘するように中央政府の職務放棄やポピュリズムがあると考えられる。中央政府は多くの補助金を交付していたにもかかわらず、それが適切に使用されているかどうかを監理していなかった。北朝鮮とつながる不法活動にも真剣に目を向けてこなかった。こうした職務放棄が、市民団体の傲慢を招いたのだ。

 

 また、市民団体を追及することは世論の反発を招きかねないというポピュリズムの心情も影響を及ぼしていたのだろう。

 しかし、現在の韓国にとっては経済交流・協力の面、北朝鮮の核・ミサイルによる威嚇に直面している安全保障の面で、日本と協力して対処することが重要となっている。そんなときだからこそ、市民団体による国益を害する行動はきちんと管理していかなければならない。

 

 

 市民団体の活動は法律の範囲内で適切に行われるべきである。これまでやりたい放題だった市民団体の改革が進展すれば、日韓関係改善の取り組みも見違えるほどスムーズに進む可能性もある。それほどこの第4の改革には大きな意味がある。

 

 

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