韓国の朴槿恵(パククネ)大統領の実妹、朴槿令(パククンリョン)氏(61)が日本による植民地支配などについて

 

「天皇が謝罪したのに、なぜ首相が代わるたびに謝罪しろというのか」と述べた。聯合ニュースが30日、金浦空港で記者団に語ったとして報じた。韓国では、日本を擁護しているとして物議を醸している。

 

 聯合ニュースによると、槿令氏は首相らの靖国神社参拝について「先祖に過ちがあったからとして参拝もしないのは人の道に背くこと」「韓国が関与するのは内政干渉」などと話した。旧日本軍慰安婦問題についても「苦痛を受けた方々については、韓国民が国内でお世話をしなければならない」とした。

 

 最大野党の新政治民主連合の院内報道官は31日、「大統領の実妹が、安倍政権の妄動をかばうことはありえないことだ」と批判した。

 

 朴槿恵大統領と槿令氏の関係は良好でないとも言われる。朴槿恵氏が与党セヌリ党非常対策委員長として先頭に立った2012年の総選挙で、槿令氏は同党以外から立候補。投票日直前に候補を辞退したものの、周囲を困惑させた。

 槿令氏は、日本の動画サイト「ニコニコ生放送」のインタビューで日本の謝罪は必要ないといった趣旨の発言をしたと韓国で伝えられた。このため、聯合ニュースなどの韓国メディアが空港で槿令氏を取材した。ニコニコ生放送は、槿令氏のインタビュー映像を4日午後10時から放映する。(ソウル=東岡徹