2014年6月、過激派組織「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)は「イスラム国」(IS)の建国を宣言しました。ISが主張する「領土」は、シリアからイラクにまたがりますが、その境界は一定ではなく、現在も各地で攻防が続いています。
イラク軍がISからラマディを奪還
ここでは、米ワシントンの「戦争研究所」(Institute for The Study Of War=ISW)の資料を基に、2015年12月21日現在の勢力図を紹介します。
最新版地図や報道によると、イラク軍が昨年12月末、イラク中西部アンバル州の州都、ラマディの主要部分をISから奪還した。また、シリア東部のデリゾールでは、ISが政府側の掌握地区を襲撃し、民間人含む多数が「虐殺」された。
ISは「首都」をシリアの都市ラッカに定め、徴税やインフラなどの行政サービスを提供していると伝えられています。また、5年以内にスペインから中国北西部まで「領土」を広げると宣言しています。ISはイスラム教スンニ派の過激派組織で、これを率いるのはバグダディ容疑者。預言者ムハンマドの後継者を意味する「カリフ」に選出されたとしています。