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OECDの学習到達度調査 - 日本: 「読解力」世界15位に下落 「数学」「科学」はトップレベル維持

이강기 2019. 12. 30. 21:46

【PISA2018】

「読解力」世界15位に下落 「数学」「科学」はトップレベル維持

   

時事ドットコムニュース

 
              
12月30日(月)
 2019

OECDの学習到達度調査

 日本など先進37カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)は、2018年に実施した「生徒の学習到達度調査」(PISA2018)の結果を公表した。

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 日本は「読解力」が504点で同11位となり、平均点が「有意」に低下。OECD平均を上回ったものの、12年に加盟国中順位で1位となって以降、2回連続で下落した(表1)。


 「科学的リテラシー」が529点で37カ国中2位。「数学的リテラシー」は527点と同1位となり(表2)、「安定的にトップレベルを維持」した。


 全参加国の比較では、非加盟国・地域の「北京・上海・江蘇・浙江」とシンガポール、マカオ(中国)、香港と、中華圏や東アジアの国・地域が、上位を独占(表3)。日本は読解力で15位に落ち込んだ。


 この他、OECD加盟国中1位だった「数学的リテラシー」は全参加国中6位。同2位だった「科学的リテラシー」も同5位となるものの、トップ圏を維持する結果となった。




コンピューターへの「慣れ」影響か

 この調査は2000年から3年ごとに「読解力」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」の3分野で実施。義務教育修了段階の15歳の子どもが対象で、日本では高校1年生相当の学年が対象となった。


 18年調査は「読解力」を重点分野として79カ国・地域(OECD加盟37カ国を含む)から、約60万人が参加。日本からは高校など183校、約6100人が参加した。


 15年以降、筆記調査からコンピューター使用の調査に移行している。


 “書かれた文書”からデジタルテキストの読解が中心になったことについて、OECDのアンドレアス・シュライヒャー教育・スキル局長は「デジタルの世界で『読む』ということは、さまざまな情報を組み合わせなければならない」と言及。日本の落ち込みの背景には、生徒らがインターネットのブログなど、現代的なデジタルテキストの読解に、あまりなじみがない状況に置かれている可能性を指摘した。


 萩生田光一文部科学相は、低得点層の増加に懸念を示すコメントを寄せ、日本でのデジタル機器の利用の低調などにも触れながら、新学習指導要領の実施や、学校における1人1台のコンピューター整備などの政策について推進する姿勢を、強調した。


 また、文科省の担当者も生徒側の意欲や翻訳文の内容に関する知識とともに、コンピューターへの慣れなどの影響にも言及しながら、原因については「これだという(原因は)決められない。より一層取り組んでいかなければならない」と、早急に内容を分析し、施策へ反映させていく姿勢を見せる。


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自由記述問題が引き続き課題に

 今回の読解力に関する調査では、全小問245題のうち173題が、コンピューター使用調査用に開発された新規問題だった。


 例えば「大学教授のブログ」と「書評」「オンライン科学雑誌」の3種類の課題文を読み、それぞれを比較しながら答える問題など「日本の生徒にとって、あまり馴染みのない」形式や、文化的背景などへの理解を要する問題が、増加した。


 こうした能力を「どの程度身に付けているか」を6段階で評価する「習熟度レベル」で見ると、上位から2、3段階目までに当たるレベル4~5までの層が前回比で減少。一方、レベル1以下など、低得点層が増加し、平均点の低下につながった。


 読解力問題では、(1)情報を探し出す(2)理解する(3)評価し、熟考する-の三つの能力を測定している。


 「読解力」を中心分野の回とした2000年、09年、18年の結果と比較すると、「理解する」という能力について問う設問については、日本は平均点が「安定的に高い」水準だが、「情報を探し出す」という能力では、習熟度レベル5以上の層で低下。18年から「質と信ぴょう性を評価する」能力や、「評価し、熟考する」能力について問う問題の正当率も、低調だった。


 例えば、今回新規に出された問題で、ある商品について、企業のWebサイトと、雑誌記事を比較する問題が出題された。


 企業側のサイトで、内容を「理解」した上で、別の見解について、どのサイトにあるかを「探させ」、二つの情報を比較させて「自分ならどう対処するか、根拠を示して説明する」という特徴的な問題が出されたが、こうした問題では、OECD平均を下回る得点をマーク。生徒の中には、問題文からの引用のみの回答もあり、文科省は「引き続き(この分野に)課題がある」とみる。



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「読む」行為の性質変化

 OECDのシュライヒャー教育・スキル局長は、百科事典などを調べ、その知識が正しいと信じられていた時代は「読む」という行為が、「文献から知識を抽出する活動だった」と解説する。


 その上で、現代のネットテキストでは、こうした「読む」という行為の性質が変化。調べた情報が「本当かうそか」分からない、対立した答えも複数あり、「それらを吟味していく能力が必要になっている」と指摘する。


 日本では2020年度から順次、新学習指導要領に沿った学校教育がスタートする。


 「主体的・対話的で深い学び」を目指し、小中高校での国語科の指導や、言語能力の育成に向けた、カリキュラム・マネジメントの充実を図る方針で、辞書や事典を活用した語彙(ごい)力の強化や、文章と図表の関係を踏まえた内容の理解、自身の考えの表現など言語活動にも重きを置く。


 こうした方針について、シュライヒャー局長は「正しい方向に進んでおり、悲観していない」と一定の評価を見せる。一方で、大学入試など「試験制度の中身については(改革)できることがあるのではないか」との見解も示した。


(時事通信社「内外教育」2019年12月10日号より)



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