러시아

ロシアのエリートに広がる「ポスト・プーチン」論議 有力後継は?

이강기 2022. 6. 10. 13:58

 

 

ロシアのエリートにがるポスト・プーチン論議 有力後継は?

 

名越健郎 (時事通信 モスクワ支局長) 

時事通信, 202206021300

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 プーチン・ロシア大統領(69)がんとのやパーキンソン病説など健康不安情報がネット空間っているそうしたロシアのネットメディアではプーチン健康状態平行して後継者論議まったウクライナ侵攻独裁者・プーチン独断偏見づく戦争であり指導者交代すれば終結するという期待感もありそうだ現時点ではメドベージェフ前大統領(56)復帰予想する見方。(拓殖大学特任教授元時事通信モスクワ支局長 名越健郎

 

 

軍事パレードの予行演習、「広場上空をロシア国旗して飛行する航空機202257モスクワ時事通信社

 

 

 

リストには

 

 ラトビアに拠点したロシアの反政府系メディア、「メドゥーサ」(525ロシアのエリートのポスト・プーチンをめぐる議論がますますがり後継者かにわれているとし候補リストにメドベージェフ安全保障会議副議長ソビャニン・モスクワ市長(63)、キリエンコ大統領府第副長官(59)がっているとじた

 

 モスクワのエリートのではウクライナ侵攻長期化悲観論台頭プーチン大統領直接不満表明するもいるという

 

 ロシアの新興メディアレポルチョール」(527、4年間大統領プーチン裏切らなかったメドベージェフ後継ナンバーワンとし、「もともと政権内リベラルだったが最近はソーシャルメディアで西側のどうをするなど後継意識してタカ派的発言をしている分析政治学者のジュラブレフ地域問題研究所長エリートへの利権分配というメドベージェフへの安心感後継番手げた

 

 

米政府画策

 

 メドベージェフ2012年大統領選続投希望したが現政権いたオーナー社長のプーチンわれわれやむなく退陣したプーチン健康不安説復権のチャンスとなしている可能性もある

 

 

 

                       (写真左からメドベージェフソビャニンキリエンコ【EPA時事、AFP時事

 

 

 反政府系評論家のワレリー・ソロベイバイデン米政権親米派・メドベージェフの大統領復帰画策している奇妙発言をしたメドベージェフはオバマ前米大統領気質新戦略兵器削減条約START)調印しただけに当時副大統領だったバイデン画策するかもしれない

 

 キリエンコはクレムリンの政治戦略担当プーチン頻繁接触ウクライナ対策責任者起用された。1990年代首相大統領への野心つといわれるただしウクライナ名前がマイナスになるソビャニン市長はウクライナ侵攻関与していないことがプラスにくが少数民族出身

 

 「メドゥーサ」は、「エリートらは後継問題を語っても、大統領に退陣を促せるのは重病だけと認識し、うんざりしながら戦争加担の仕事をしている」と伝えた。どうやら、エリートには宮廷クーデターを起こす気概はなさそうだ。

 

 

「後継者として最悪」

                                                  ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記=2021年5月【EPA時事】

 

 一方、ロシアの通信アプリ「テレグラム」に投稿する謎の「SVR(対外情報庁)将軍」は4月末、「大統領の健康状態が急変した場合、国の運営をパトルシェフ安保会議書記(70)に移管することで2人は一致している。医師は早期外科手術が必要としているが、プーチンは同意していない」とし、「来年はポスト・プーチンの時代になる」と指摘した。

 情報機関出身のパトルシェフ書記は、プーチン氏の最大の腹心。投稿は、強硬派の同書記を「後継者として最悪」としている。しかし、ドンバス地方の独立承認をめぐる2月21日の安保会議公開討議で、パトルシェフ氏とSVRのナルイシキン長官は外交交渉に言及しており、戦争に賛成ではなかった。

 

 ウクライナ侵攻は、プーチン氏の強烈な歴史観と使命感に基づく個人的プロジェクトで、大半の幹部は内心、反対だったとみられる。

                                          ロシアのミシュスチン首相(右)。手前はメドベージェフ氏=2021年5月【AFP時事】

 

 

 ただし、憲政上、大統領が職務執行不能に陥った場合、首相が大統領代行になり、3カ月後に大統領選が実施される。首相以外の人物に「権力の移管」はできない。

 

 現在の首相は、2年前に連邦税務局長官から抜擢されたミシュスチン氏(56)。イデオロギーを持たない経済テクノクラートで、オリガルヒ(新興財閥)の支持がある。同氏が大統領代行になれば、停戦に動きそうだ。

 

謎の36歳も話題に

 後継問題では、5月9日の対独戦勝記念式典で、プーチン氏と親しげに話す謎の若者が話題になった。大統領府報道部のドミトリー・コワリョフ氏(36)で、父がガスプロム幹部。大統領とはクレムリンのアイスホッケーチームの同僚という。

 

 コロナ禍で有力閣僚もプーチン氏に近づけない中、親しげに話し、体を支える素振りも見せた。ロシアのSNSや大衆紙のサイトで、「後継候補か」と騒然となった。しかし続報はなく、後継説は消えそうだ。

 

 ロシアの政治学者は「主要テレビや有力紙は一切報じておらず、イエローペーパーだけだ。政治経験のない若者に大統領が務まるはずがない」と否定した。

 

 とはいえ、後継者報道がロシアで飛び交うことは、戦争長期化で重苦しい閉塞感が漂う中、変化を望む社会の願望を示唆している。

 

「院政」のもくろみ

                                                                   ロシアのプーチン大統領【EPA時事】

 

 

 ロシアでは2年後の2024年3月17日に大統領選が実施される。プーチン氏は当然、5選を狙っていたとみられるが、残酷な侵略戦争で「戦争犯罪人」(バイデン大統領)と指弾され、外交活動が困難になる。2年後は71歳で、健康不安も深まる。

 

 その場合、プーチン氏は腹心を後継大統領に起用し、自らは国家評議会議長として「院政」を敷くかもしれない。20年の憲法改正で国家評議会は内政・外交の基本方針を策定することが規定され、議長の権限が強化された。

 

 こうした後継論議が出始めたこと自体、プーチン氏の影響力と威信の低下につながる可能性がある。

 
 
 

【筆者略歴】東京外国語大学ロシア語科卒。時事通信社でモスクワ、ワシントン各特派員や外信部長などを歴任。2012年から現職。「秘密資金の戦後政党史」(新潮選書)、「ジョークで読む世界ウラ事情」(日経プレミアシリーズ)、「独裁者プーチン」(文春新書)など著書多数。

(2022年6月2日掲載)