【外信コラム】
ソウルからヨボセヨ 韓国疲れの蓄積
日本でも時々テレビで紹介される、北朝鮮のテレビニュースのアナウンサーは独特かつ異様だ。周知のようにひどく威張っていて押しつけがましく、「いったい何様のつもりなんだ!」という感じの物言いをする。北朝鮮には「宣伝扇動部」という重要機関があり、ああいう口調も国民を洗脳するための“宣伝扇動術”とされている。
日本で以前、北朝鮮情報を伝える専門通信社で長年そうしたニュースを聞き翻訳を担当してきた人がとうとう精神を病んで辞職したという例がある。あの「北朝鮮調」に疲れ、耐えられなくなったのだ。
最近、ソウル駐在の日本人記者にかなり異動があった。ソウル留学を含め長く韓国を担当してきたその一人が「今後は韓国から離れたい」としみじみ語っていた。「疲れた」という。とくに仕事柄、毎日接する韓国マスコミの反日報道に「頭がおかしくなるような気がする」といっていた。
一方、日本人男性と結婚し日本に住んでいる知人の韓国人女性が夏休みで里帰りし、「マスコミが毎日、日本の悪口ばかりいっているのには驚いた。これじゃ国民の頭がおかしくなるのでは…」と心配していた。「光復70周年」のこの夏、豊かに発展した「偉大な韓国」を誇りながら、隣国への限りない悪口はどうしたことだろう。(黒田勝弘)
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