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検察捜査にジリジリ追い詰められる文在寅、妙に元気なのは「焦りの裏返し」

이강기 2022. 12. 25. 13:10
 

検察捜査にジリジリ追い詰められる文在寅、妙に元気なのは「焦りの裏返し」

次から次への浮上する在任中の疑惑、前政権幹部も続々と逮捕・起訴

                                                    韓国の文在寅・前大統領(写真:AP/アフロ)
 
 
 

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)韓国政権の「積弊捜査」が勢いを増してきた。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領にしてみればさぞや落ち着かない夜が続いていることだろう。

 

 西海公務員襲撃事件や文氏の娘婿の就職優遇疑惑はすでに捜査が進んでいたが、さらに蔚山市長選挙介入事件の裁判では「VIPの意思という話を聞いた」という新しい証言も飛び出した。焦燥感の表れか、文前大統領は検察と尹錫悦政権に向かって「度を越えるな」と怒りを発したほどだ。だがここにきて、こうした文氏の態度に「共に民主党」内からも「静かにいてほしい」と突き放すような声も上がり始めている。

 

 

23人もの前政権幹部が捜査対象に

 現在、尹錫悦政権の検察捜査は大きく2つの方向で進められている。ひとつは国会最大党の共に民主党の党代表である李在明(イ・ジェミョン)議員個人の不正に関する捜査、そしてもうひとつは、文在寅政権5年間に起きた各種の不法行為に対する捜査だ。

 まず、李在明代表が関連していると見ている7つの不正捜査では、李氏の最側近のチョン・ジンサン氏、金湧(キム・ヨン)氏が拘束・起訴されているが、ついに李氏に対しても被疑者としての召喚調査が通知された。

 一方、文在寅政権に対する不正捜査は、現在まで少なくとも23人の文在寅政権時代の閣僚・次官級が捜査対象に上がっている。「西海公務員射殺事件」では、徐勲(ソ・フン)元国家安保室長が拘束・起訴され、朴智元(パク・チウォン)元国情院長や徐旭(ソ・ウク)国防部長官らも捜査を受けている。

 

朴槿恵(パク・クネ)政権で任命されていた公共機関役員に対して辞任を要求したという「ブラックリスト事件」では、白銀奎(ペク・ウンギュ)前産業部長官、趙明均(チョ・ミョンギュン)前統一部長官、姜京和(カン・ギョンファ)前外交部長官など11人が捜査対象になった。他にも「脱北漁民の強制送還事件」と関連しては鄭義溶(チョン・ウィヨン)大統領府安保室長と盧英敏(ノ・ヨンミン)秘書室長、「月城原発1号機の経済性操作事件」では、金秀賢(キム・スヒョン)大統領府政策室長などが現在捜査の対象になっている。

 

 

「大統領の意向だ、従えばいい」

 現在検察が捜査を進めている文在寅政権の各種不正のコントロールタワーは、すべて大統領府に帰結している。西海上で北朝鮮軍によって殺害された韓国公務員事件に関する不利な情報の「隠蔽」や「削除」を国防部と国情院に指示した人物は、徐勲大統領府安保室長であることが明らかになっているし、脱北漁民を北朝鮮に強制送還することを決めたのも国防部や統一部ではなく、大統領府の安保室だ。文在寅政権の脱原発政策のために原発の経済性評価を操作し、原発の早期閉鎖を誘導した月城原発1号機の経済性操作事件も金秀賢大統領府政策室長の指示で始まり、各省庁で朴槿恵政権関係者の追い出し工作が幅を利かせたのも大統領府が旗印に掲げた「積弊清算」の下で始まったと検察は見ている。

 さらに最近になって、蔚山市長選挙介入事件の裁判において、証人として出廷した人物から爆弾発言が飛び出した。

 林東昊(イム・ドンホ)元共に民主党最高議員の側近チュ氏が、林氏が共に民主党の候補として蔚山市長選挙に出馬しようとしたところ、公共機関の役員ポストを提示されるなど出馬を思い止まらせようとする大統領府のメッセージを多様な経路で受け取ったと陳述したのだ。彼の主張によると任鍾晳(イム・ジョンソク)元青瓦台室長から「VIP(大統領)と話が終わったので受け入れろ」という話を聞かされ、その後も民主党関係者から「任室長がそのように話したならVIPの意向だ。従えばいい」と言われたという。

 要するに、文前大統領の長年の友人である宋哲鎬(ソン・チョルホ)氏を蔚山市長に当選させるため組織的に選挙に介入した大統領府の行動は文前大統領の意思だったという話だ。この事件で文政権時代の検察は、任鍾晳(イム・ジョンソク)元大統領府室長、曺国(チョ・グク)元大統領府民情首席秘書官、そして文在寅大統領について「証拠不足」で起訴しなかったが、この爆弾発言によって任鍾晳氏に対する再捜査が始まる見通しだ。大々的な再捜査が行われれば、文前大統領にまで捜査が拡大する可能性がある。

 

娘婿の採用優遇疑惑も再び

 文在寅氏にとって不安の種はほかにもある。

 

 韓国の代表的なLCC会社のイースター航空の創業主として500億ウォン台の背任横領の疑いで裁判中の李相稷(イ・サンジク)氏が文在寅前大統領の娘婿を優遇採用し、政権から特恵を受けたという疑惑についても捜査が急進展しているのだ。2018年夏頃、文在寅前大統領の娘ダヘ氏の家族が突然タイへ出国した。夫のソ氏がゲーム会社を辞めてタイ企業の「タイ・イースタージェット」に就職したためだ。

 

 

 ところがこのタイ企業は事実上、李相稷氏が所有する会社で、航空関連会社での勤務経験が全くないソ氏がここで専務として勤めることになった背景については色々な噂があった。だが本格的な捜査が行われなかったばかりか、その後、李氏は中小ベンチャー企業振興公団理事長に任命され、2020年総選挙では共に民主党候補として伝統的な民主党支持地域である全羅北道全州から出馬、念願の国会議員復帰を果たすことになった(李相稷氏は2012年から4年間、国会議員を務めていた)。

 

 ところが2021年、李相稷氏の背任横領疑惑を捜査中の検察は、タイ・イースタージェットが李相稷氏の秘密資金と推測される71億ウォンをマネーロンダリングするのに使われたという証言を確保しながらも、証拠資料や証人が外国にあるという理由でタイ・イースタージェットに対しては期限付き起訴中止を処分した(李相稷氏自身は今年5月、選挙法違反の罪で大法院で当選無効相当の判決が確定し国会議員職を失職、横領背任の罪で1審で懲役6年と言い渡されている)。

 しかし政権が変わり、タイ・イースタージェットに対する捜査が再び動き始めると、文前大統領の娘婿の優遇採用疑惑も捜査対象に浮上することに。もしソ氏の就職に対する不当な取引があったという捜査結果が出れば、文前大統領も法的な責任を免れないだろう。

 

これに加えて、尹錫悦政権の監査院は最近、文政権で幅広く統計偽装が行われていたという状況を掴んで調査を始めた。不動産価格や雇用、所得指標などの統計を、政府の政策を後押しするために意図的に歪曲した疑惑がもたれている。メディアの報道によると監査院はすでにかなりの証言を確保しているようで、調査がひと段落ついたところで、検察が起訴する見通しだ。

 

「文在寅カレンダー」出版のための資金集め、クラウドファンディングで即達成

 このように四方八方から包囲網が狭まっている文在寅前大統領は、支持者の結集に必死になっている。徐勲国情院長が拘束されると、検察と尹錫悦政権に向かって「度を越すな」と怒りを露わにしたのも、「次は自分の番かも」という危機から出た行動だ。要は、自分の支持層に「私のことを守ってほしい」というメッセージなのだ。

 

 娘のダヘ氏は自身が所有する出版社からペットと文前大統領の日常を描いたカレンダーを出版するためクラウドファンディングを進めた。すると、あっという間に1億5000万ウォンを超える額があつまり、相変わらずの「人気」を見せつけた。

 

 文前大統領は、一度は自分が飼う意思を示していながら結局は政府に返却した、金正恩北朝鮮委員長から贈られた豊山犬の「コミ」と「ソンガン」の面倒を見ることになった光州の動物園を訪問する計画を持っている。光州は伝統的な民主党支持地域だ。そこの動物園を訪問するとなれば、自分を歓迎するために大勢の人々が集まってくれるに違いない、その様子を尹錫悦大統領に見せつけ自分の人気ぶりを誇示してやろう――などと考えているに違いない。

 まるで朝鮮時代の王様にでもなったかのように検察の捜査に「無礼だ」「度を越えるな」と怒りを表す一方で、あたかも韓流スターかのように自分の姿を描いたカレンダーをファンに売りつけて人気を誇示する文前大統領。任期中の5年間、40%台の高い支持率を維持してきた大統領は、退任後も自分の人気にだけは、まだ自信があるのだろう。

 

 それだけに、検察捜査が“核心”に近づけば近づくほど、傍若無人な行動や感情的な発言はますます増えることが予想される。それが墓穴を掘ることにならなければよいのだが。

 

 

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