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「在日3世」の私が、“8.15の韓国”で目にした「異様な光景」と盛り上がる「市民団体」の“危ない深層”

이강기 2022. 8. 16. 08:27

「在日3世」の私が、“8.15の韓国”で目にした「異様な光景」と盛り上がる「市民団体」の“危ない深層”

 

豊 璋(在韓国コンサルタント)

現代ビジネス, 8/15(月) 16:32配信

 

 

 

                                               写真提供: 現代ビジネス

 

 日本が「終戦の日」を迎える8月15日、韓国では日本統治からの独立を祝う「光復節」を迎える。 【写真】文在寅の「引退後の姿」がヤバすぎる…衝撃ショットを見る!  この日、韓国では全国から市民団体がソウルに集まり、さながら“総出の発表会”の様相を呈する。「在日3世」として長く日本に住み、その後、いまは韓国に移り住んでいる著者は、そんな韓国の「8.15」への違和感を禁じ得ないという――。  知られざる「8.15」と「市民団体」のリアルを、その最前線からレポートしよう。

8月15日、韓国ソウルで「市民団体」が続々発表会…!

 韓国の8月15日は、日々何かしらの活動を行う市民団体のお披露目の場、発表会になっている。  毎年この日はソウルの光化門からソウル駅まで、全国から集う市民団体の集会で密集率だけでいえばどのスーパースターのコンサートより人が集まっているといえるほどになるのだ。  ここで気になる市民団体たちは日頃、何をしているのかだろう。韓国には学生団体、反米団体、反日団体、親中団体、親北団体などがたくさんあり、その全貌はとても見えづらい。  そこで左派、右派20団体以上を見てきた筆者が、そんな韓国の団体活動家たちの“深層”について紹介してみようと思う。

「現金の入った封筒」を渡されて…

                      デモが過激化することも photo/gettyimages

 

 韓国での左派市民団体のトップは言わずと知れた正義連である。  正義連は日本大使館前の慰安婦像の反日デモ終了後、そこから徒歩5分に位置するアメリカ大使館前でジャンバーを着替えて反米デモを行うのは有名な話である。  筆者はずっと韓国の江南(カンナム)に住むが、江南駅の東隣の駅三(ヨッサム)駅地下ではローソク集会の時期、週末になると朝6時に登山スタイルの老男女たちが十数人集まる。  そして、ローソク集会に連れていくアテンドのような中年から封筒を渡されて、その場で封筒の中身の現金を確かめ合う光景に何度も出くわした。  チョグク前法相のデモでは、地方から観光バスでデモに駆けつけていた。その時も、左派団体に詳しい友人が「田舎からソウルへの無償で行けるという慰安旅行のように、事情をあまり把握していない人たちが連れてこられている」と言っていた。  チョグク前法相のデモは江南駅の西隣駅で起こっていたが、タクシーでこの駅(デモ)を跨いでその隣の駅まで通常600円で行ける距離を5000円近く払いミーティングに行った記憶がある。

 

過激化するスタイル

                反政府デモも photo/gettyimages

 

 「ソウルの声」と言う愛国心サイト(YouTube)とされる代表のパク・ウンジョン氏の取材スタイルも面白い。  一時期、日本でも流行っていた「アポ無し突撃取材」である。取材パターンとしてはアポ無しで取材を試み、最後は暴れて帰ってくるパターンが有名である。  当然、政治的理念のぶつかり合いで何度も警察沙汰になっている。  それでも支持や寄付が集まるというから、筆者としてはため息しか出ない。  こういった社会問題になる運動ネタがない限り活動家たちは暇だし、おカネにならないのだろう。  こうした活動家たちは反日を叫ぶウラで、デモで必要なビラ、垂れ幕などは日本製の印刷機で作られていることは表に出さない。  韓国で使われているお金の印刷すら日本製とドイツ製の機械によって刷られていることも話さない。  大きな運動ネタの実績でどこからかの後援、寄付、助成金で食い繋いでいるのが団体が、いったいどれくらいあるだろうか。実績が大きければ大きいほど寄付金はなぜか多く集まるのが韓国なのだ。

「右派市民団体」はどうしているのか…?

 韓国での右派団体は朴槿恵政権下までは国からの補助金、支援金でなんとか活動が行えた。  だが、文在寅政権下になった途端にそれまでの国からの補助金、支援金は打ち切られ、思うような活動ができない市民団体が増えていた。

 文在寅が大統領になってばら撒いた補助金、支援金で、今度は左派団体、文在寅支持団体が潤い、政権を反対する団体は打ち切られたからだ。  それでも大きな成果としては、日本大使館前の慰安婦像水曜集会の場所の奪取に右派市民団体の「自由連帯」が成功したことだろう。  もともとは「反日種族主義」の著者の一人であるイ・ウヨン氏の慰安婦像を反対する一人デモに、賛同した右派メディア、右派市民団体達の結果なのだ。

 

「在日3世」の私が驚いたこと

 「自由連帯」はいまも慰安婦像の場所を陣取っている右派市民団体だ。  「自由連帯」の職員は正義連よりも早く深夜から警察へ詰めてデモ申請を続けている。  当初は国民から多少の批判もあったが、李容洙氏の正義連使途不明金暴露の“後押し”もあり、今は国民から支持が大きくなっている。  そんな市民団体を見てきて筆者が一番驚いたのは、韓国に在日脱北者支援の団体「北送在日同胞協会」があることだ。  脱北者団体は多くあるが、在日脱北者団体は聞いたことがなかった。  この団体は愛知県出身で韓国では脱北者1号登録(初めて北から脱北した)されているキム・ヘンイル氏が設立され、いまは山口県出身のイ・テギョン氏が代表として多くの在日脱北者たちを支援している。筆者も韓国に住む在日3世の後輩の紹介で知ったのだが、まさか在日脱北者の団体まであるとは本当に驚いた。  この団体の活動は帰国事業での北朝鮮での生活、帰国事業を扇動した朝鮮総連と日本政府への訴え、また韓国内での北朝鮮の実態を訴えている。当然、日本の親戚へのアプローチも相談にのっている身近で親身な団体である。

 

「大人の利権」に利用される

                  壮絶な反日デモもあった photo/gettyimages

 

 筆者もイ・テギョン氏や後輩から聞く通り、日本にも韓国にも「脱北者を食い物にする団体」もあるというが、この団体は現在、国からの援助もない中で頼ってくる在日脱北者達の心の支えになっている。  まだまだ韓国の市民団体の紹介はしたいが、韓国での市民団体のデモを見る度に筆者は日本の朝鮮学校で長年デモに強制参加し教訓を得たことを思い出す。  「いくらデモを行っても国は変わらず挙句、大人(主催者側)の利権に利用されているだけ」  週末、どこへ行っても見られる韓国のデモも、もう開き直って観光資源にして見たらどうかと思ってしまうのだ。  さらに連載記事『「在日3世」の私が、韓国での“8.15”で直面した「強烈な違和感」とこの国の「ヤバすぎる現実」』では、そんな8.15での大統領演説をめぐる“おかしな現実”についてレポートしよう。

豊 璋(在韓国コンサルタント)

 

 

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