中國, 韓.中關係

北朝鮮産石炭を買い叩く中国、苦境に陥る同盟国の足元を見る中国に高まる不満

이강기 2022. 11. 26. 17:37

北朝鮮産石炭を買い叩く中国、苦境に陥る同盟国の足元を見る中国に高まる不満

 
高品質で知られる北朝鮮産石炭だが、取引価格はインドネシア産の3分の1

 

JB Press, 2022.11.25(金)

                             再開された中朝貿易。写真は中国の丹東と新義州を結ぶ橋(写真:AP/アフロ)
                            ギャラリーページへ(郭 文完:大韓フィルム映画製作社代表)
 
 

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は10月23日、中国共産党第20回全国代表大会(党大会)で、総書記3期目の続投が決定した習近平国家主席に祝電を送った。

 

 祝電で金正恩氏は、「私は習近平総書記同志とともに時代的要求に応じて、中朝関係のより美しい未来を設計し、その実現を領導して、両国における社会主義の偉業を強力に推進する」と述べた。

 

 長い歴史と伝統のある血盟ともいえる中朝関係を強調したのだ。

 

 しかし今、北朝鮮住民の間では、いつにもまして中国に対する反感が高まっている。中国が果たして自分たちの同盟国なのかという議論だけでなく、北朝鮮貿易商の中からは「中国は同盟なのか、泥棒なのか」という言葉まで飛び出しているから穏当ではない。

 中朝関係にいったい何が起きているのだろうか。

 

 コロナによって行き詰った中朝貿易が再開されたのは、今年8月頃からだ。2年を超えるコロナ封鎖に耐えられなくなった北朝鮮が中朝貿易の再開を中国側に積極的に要求し、輸出の道が開かれるようになった。

 

 そして、北朝鮮は主力商品である石炭の輸出を大々的に開始した。北韓産石炭を喉から手が出るほど欲しがっていた中国の石炭輸入業者も、待ってましたとばかりに北韓産石炭を買い漁り始めた。

                                  北朝鮮産石炭(写真:ロイター/アフロ)
                                 ギャラリーページへ

 

 

 ところが、北韓産石炭1t当たりの価格は8月で100ドルを上回る程度と低調に推移している。これは、比較的安い価格で輸出されているインドネシア産石炭の3分の1にすぎない。

 

 北韓産石炭は1kg当たり6000カロリー以上の高品質であり、低練炭であるインドネシア産石炭に比べても優れている。それなのに、インドネシア産石炭が1トン当たり331ドルで取引されているのに対して、北韓産石炭は1トン当たり100ドルという安値である。

 

 さらに、今年の10月には1トン当たり40~50ドルでも取引されない状況が発生した。たった2カ月で、北韓産石炭の価格が半額以下に落ちてしまったのだ。

 

 その理由は、中国の石炭輸入業者の横暴である。

 

北朝鮮の足元を見た中国の輸入業者

 中国の石炭輸入業者は、北朝鮮に蓄積されている石炭の量が多いということをよく知っている。また、対北朝鮮制裁によって北韓産石炭を買う国が中国しかないということを、年末を迎えて北朝鮮当局が外貨を稼ぐすべての会社に外貨資金を要求していることよく分かっていた。

 

 そこで、中国の石炭輸入業者は談合し、北韓産石炭の輸入価格を1トン当たり40~50ドルに抑えようとしたのだ。

 そのような話にならない価格に北朝鮮の石炭輸出会社は強く反発し、政府がこの問題を解決することを望んだ。現に、北朝鮮貿易省は中国商務部と石炭価格の上限について繰り返し論議している。

 

 

 ところが、中国政府は「それは、中国の民間石炭輸入業者の問題であり、中国政府が関与することではない。中国は、まだコロナと戦争中である。北朝鮮政府が、中朝間に貿易の道を開いてくれと嘆願したので、苦心の末、貿易を再開したのだが、このような雑音が続くようならば、中断するのはどうだ? コロナが終わってから、また再開しよう」と、半ば脅迫するかのごとくに対応した。

 結局、政府は石炭価格問題を解決することができず、北朝鮮の石炭輸出会社は中国の輸入業者の談合価格に従うほかなかった。

 

 低価格競争は熱を帯び、今では1トン当たり35ドルを要求されるほどだ。

 

 さらに、中国の石炭輸入業者は石炭価格を半額以下にするだけでなく、代金を代替品で支払っている。例えば、石炭10万トンの輸出で1トン当たり40ドルなら、計400万ドルとなるのだが、そのうちの50%は現金で残り50%は代替品で支払うということだ。

 

 選択の余地がない北朝鮮の石炭輸出会社は、泣く泣く中国側の要求を受け入れ、代替品を北朝鮮へ持ち帰り、国内で流通させて現金化している。

 

 

不良品ばかりだった代金の代替品

 ひどいことに、このように入って来た中国産の代替品のほとんどは不良食品だった。砂糖も、うま味調味料も、北朝鮮住民の誰でもが食べている大豆油もそうだ。

 

 中国から質の悪い食品が入ってくることは、今回の代替品以前にも少なからずあった。ほとんどが中国で売れなくなった商品の在庫処分である。だが、飢えに苦しむ北朝鮮にとって、品質が悪かろうが貴重な食料である。品質には目をつむり、中国製品の輸入を続けていた。

 

 ところが、今回の代替品はこれまで以上に品質の悪いものが多かったという。

 

 流通期間が過ぎているのは当然として、正式に食品許認可を受けた工場で作った品々ではなく、個人や無許可食品工場で生産した、中国政府当局の公式食品認定を受けることができなかった品々だったのだ。

 ここで思い出したが、肉の代わりにダンボールが使用された中国製の冷凍餃子が北朝鮮で流通したことがあった。同じ時期に、排水溝から流れる油を再利用していた中国の業者についても報道されている。

 

 健康を害する国民も増える中、北朝鮮住民は中国産と聞けば、もはや怒りを通り越して幻滅している。

 

 平安北道新義州市の人民病院には、中国産の不良食品を食べて具合の悪くなった患者が多数訪れ、そのうちの少なくない人が、中国の不良食品を長期間摂取したことによって、癌の診断を受けたという。

 

 このうわさ話は、新義州市はもちろん、北朝鮮全域に拡散している。平壌でも、癌患者の大部分が中国の不良食品を食べた人だという話が、出回っている。

 

 そのため医者は、患者を診察するとき、「もしかして中国食品を召し上がったことがありますか? 主にどのような中国食品を召し上がりましたか?  いつから召し上がりましたか?」という質問を、常にしている。

 

 

弱い北朝鮮から搾取する中国

 このような中国の不良食品に対する不信感は、中国政府に対する不信にまでつながっている。

 

「どうして中国は我々に対してこんな仕打ちができるのか。このような不良食品を私たちに送る目的は、いったい何なのか?」


「中国産のうま味調味料は、化学物質で作られているので、絶対に食べてはいけない。包装だけでは、本物なのか、不良食品なのか、まったく分からないのが中国産の商品だ」「言葉では、血盟である、同盟であるといいながら、実際は、動物も食べないような不良食品を送ってくる中国は、同盟なんかではない、泥棒である」

 

 このような非難の声が、北朝鮮住民の間で日増しにますます殺到している。

 

 長い歴史と伝統を誇る中朝血盟関係だが、それはもはや過去の純粋な同盟関係ではなく、劣悪な北朝鮮の状況を利用してひたすら自分たちの利益のみを追求するものに成り下がっている。