國際 463

プーチンが「崖っぷち」で、中国・習近平まで追い込まれている理由

プーチンが「崖っぷち」で、中国・習近平まで追い込まれている理由 バイデン・習近平会談を読み解く 2013年には直接対面している米中首脳[Photo by gettyimages] 長谷川 幸洋(ジャーナリスト) プロフィール 現代 Business, 2022.03.25 物別れに終わった米中首脳会談 中国はウクライナの戦争で、どう動くのか。それは戦況を左右するだけでなく、戦後の新たな世界秩序作りにも影響を及ぼす。私の見通しを言えば、中国は「ロシアと心中する」方向に傾いている。と同時に、中国がもっとも心配しているのは「台湾問題」だった。 3月18日に開かれたジョー・バイデン米大統領と中国の習近平総書記(国家主席)のオンライン会談は事実上、物別れに終わった。バイデン氏は「中国がロシアに物的支援をすれば、重大な結果を招く」と警告した。 これに対して、中国外務省が会談直後に発表したプレスリリ..

國際 2022.03.25

中国とロシアが思い描く新たな世界秩序

中国とロシアが思い描く新たな世界秩序 ウクライナの戦争によって中国の世界観が決まる JB Press, 2022.3.22(火) The Economist 3月18日、米中のビデオ会議による首脳会談が行われた(提供:The White House/AP/アフロ (英エコノミスト誌 2022年3月19日号) それと同時に、中国が今後どれほどの脅威になるかが決まる。 全国各地の都市や町にロシアの砲撃が雷鳴のごとくとどろくウクライナは、来る日も来る日も新たな惨事に見舞われている。 大都市ハリコフは2週間にわたる砲撃によって瓦礫の山と化し、海に面したマリウポリは破壊された。 この戦いから果たして勝者が現れるのか、現時点では分からない。だが、地球の裏側では、新興の超大国が選択肢を吟味している。 一方には、中国は戦前に明言していたロシアとの「限界のない」友情を土台にして専制国家の枢軸を形成すると..

國際 2022.03.22

経済制裁を続ければロシアはウクライナから撤退するだろうか? これからの展開を読む

経済制裁を続ければロシアはウクライナから撤退するだろうか? これからの展開を読む 髙橋 洋一 経済学者 嘉悦大学教授 プロフィール 現代 Business, 2022.03.07 核兵器使用という最悪の結末 相変わらず、ロシアによるウクライナ侵攻が続いている。 3月4日、ロシアがウクライナ南東部のザポリージャ原子力発電所を攻撃した。これには、さすがの中国も含む世界各国が非難した。筆者は直感的に、ウクライナをエネルギーで締め上げるとともに、ウクライナが核兵器保有しているとのデマをでっち上げるためではないかと思ったが、どうやら的外れでもなかったようだ。 この後の展開の予測はあえて述べてこなかったが、最悪は核兵器使用、あるいはウクライナ国内の原発を破壊し、ウクライナ全土がチェルノブイリ化する展開だ。誰も住めなくして、非武装中立地帯を作るのか──プーチンならやりかねない。 火災が起きたウクライ..

國際 2022.03.07