北韓, 南北關係 704

金正恩氏「外交デビュー」の意外な真相

金正恩氏「外交デビュー」の意外な真相【礒﨑敦仁のコリア・ウオッチング】 礒﨑敦仁 時事通信, 2022年3月28日 北朝鮮とラオスのユルい友好関係 記念撮影に臨む(右から)北朝鮮の金正日朝鮮労働党総書記、ラオスのチュンマリー・サイニャソーン国家主席、金正恩氏=朝鮮中央通信が2011年9月23日に撮影、北朝鮮・平壌【AFP時事】 金正恩氏が北朝鮮のトップに就任する前、初めて公式に面会した外国首脳は誰だったか、ご存じだろうか。中国の習近平国家主席でもロシアのプーチン大統領でも米国のトランプ前大統領でもない。答えは、チュンマリー・サイニャソーン氏。ラオス人民民主共和国の国家主席兼ラオス人民革命党中央委員会書記長(いずれも当時)である。 2011年9月に同氏が平壌を訪問し、金正日朝鮮労働党総書記との間で首脳会談が開催されたが、その際に党中央軍事委員会副委員長だった金正恩氏も交えたスリーショット..

強大な隣国ロシアの暴走に北朝鮮は何を思ったか

強大な隣国ロシアの暴走に北朝鮮は何を思ったか【礒﨑敦仁のコリア・ウオッチング Jiji.com 2022년 3月 19日 国際秩序を揺るがすウクライナ侵攻 首脳会談を前に北朝鮮の指導者金正恩氏(左)を歓迎するロシアのプーチン大統領=2019年4月25日、ロシア・ウラジオストク【AFP時事】 ロシアによるウクライナ侵攻は、核兵器を持つ大国がその気になれば他国に攻め入ることを誰も止めることはできない、という現実を見せつけた。冷戦後の国際秩序を大きく揺るがす今回の事態は、北東アジアに住むわれわれにとっても決して対岸の火事ではなく、北朝鮮情勢に与える影響も甚大である。 ◇ロシアの立場を全面支持 ロシアのウクライナ侵攻に対して北朝鮮が初めて反応を示したのは、侵攻開始2日後の2月26日のことであった。北朝鮮外務省のホームページに「米国は国際平和と安定の根幹を壊してはならない」と題する個人名義の論評..

今も北朝鮮の政治、経済、軍事に影響力を与えるシャーマンの存在

今も北朝鮮の政治、経済、軍事に影響力を与えるシャーマンの存在 金正日のシャーマンは2004年の龍川駅での大爆発を予見した? 郭 文完 JB Press 2022.2.16(水) 「シャーマニズム政治」は、シャーマンの助言で国家の主要な決定を下し、実行する政治である。北朝鮮は極秘裏にシャーマニズム政治を実践してきた。シャーマンを要職に座らせ、助言と占いで主要課題を決定してきたのだ。北朝鮮のシャーマニズム政治は金日成時代から金正日時代を経て、金正恩時代の今も続いている。北朝鮮のシャーマニズム政治はどのような姿なのか。 2004年4月22日午後0時10分頃、北朝鮮の平安北道龍川郡(ピョンアンプクト・ヨンチョングン)の龍川駅で大爆発が発生した。硝酸アンモニウムを積んだ貨物車両と軽油を積んだタンクローリーが交換作業中に衝突。電車の高圧電線が切れて油類輸送列車の上で炎が燃え上がり、大規模な爆発事故..

前例なき「1月発射」から見る北朝鮮の意図

前例なき「1月発射」から見る北朝鮮の意図 伊藤俊行, 編集委員 讀賣新聞, 2022/02/10 定説に従えば、脅威の度合いは「能力×意図」で測られる。 2022年に入って北朝鮮は弾道ミサイルを6度、巡航ミサイルを1度発射した。北朝鮮のミサイルの能力は、着実に向上していると見られる。難物は意図の方だ。 というのも、北朝鮮はこれまで、少なくとも日本、米国、韓国が把握している限り、1月にミサイル発射実験を行ったことがないからだ。 人や組織が前例のないことを行う時、追い詰められて局面打開を図る場合もあれば、自信をもって新たな段階に踏み出す場合もある。 初の1月発射に、なにか特別な意味はあるのだろうか。 しぶしぶ認めた「極超音速」 新年1発目の発射は、1月5日だった。 北朝鮮の労働新聞は、国防科学院が迎撃困難な「極超音速ミサイル」の試験発射を実施したと報じた。 これに対して韓国の聯合ニュースは..

北朝鮮ミサイル開発の歴史から見えるもの

写真左は2022年1月5日、右は同11日にそれぞれ北朝鮮が行った「極超音速ミサイル」の試射【朝鮮通信=時事】 北朝鮮ミサイル開発の歴史から見えるもの 対米抑止と交渉カード 礒﨑敦仁のコリア・ウオッチング 時事通信社 2022年01月31日 . 年明け早々から北朝鮮がミサイル実験を繰り返している。これまで、年初めの発射は米韓合同軍事演習に反発する意味を込めて3月が多く、1月の連続発射実験は異例である。先代の金正日政権は17年間で16発のミサイル発射を実施したが、金正恩政権下の10年間では既に100発を超えた。過去に比すれば驚くべきスピードで開発が進んでいることは看過できない。 北朝鮮メディアは、1月5日と同11日に発射した極超音速ミサイルを「試験発射」と報じた。11日については2020年3月以来、1年10カ月ぶりに金正恩氏が実験に立ち会っており、実験は「最終試験発射」であったと伝えらえた..

Kim Jong-un’s Weight Loss Noted in New North Korean Propaganda Video

Kim Jong-un’s Weight Loss Noted in New North Korean Propaganda Video Kim Jong-un's weight loss was noted by many observers in 2021. A North Korean propaganda video this week seemed to mention the leader's physical changes. by Stephen Silver National Interest, February 4, 2022 Throughout the summer of 2021, North Korea observers noticed that Kim Jong-un was looking notably slimmer. NK News report..

実は大成功だった…!?「金正恩独裁体制10年」を総点検してみた

実は大成功だった…!?「金正恩独裁体制10年」を総点検してみた 維持を支えた父・金正日の遺産を堅持、さらなる飛躍 Friday Digital 2021年12月27日 27歳の金正恩が、北朝鮮の指導者になって10年。着実に独裁を強め、存在感を増していった若き指導者の歴史には血の臭いが充満している 2011年12月、北朝鮮の金正日総書記が死亡し、三男の正恩が独裁政権を後継した。それから10年、金正恩体制は存続し、強固な独裁体制を維持している。これは、金正恩の側からすれば、個人独裁体制を維持するという最優先事項を成功させたということになる。冷酷な独裁者の力を評価するのは本意ではないが、金正恩はその意味では「勝者」である。 これだけ情報ツールが発達した現代において、個人独裁を維持するというのは難事業だ。国内でも有利な立場の人間より不利な人間のほうがはるかに多いので、潜在的な反発ベクトルが常に..

ミサイル連射の北朝鮮、その影で感じる「2017年」とは違う“不気味な兆候”

ミサイル連射の北朝鮮、その影で感じる「2017年」とは違う“不気味な兆候” 金正恩は何を考えているのか 牧野 愛博 朝日新聞外交専門記者 現代 Business, 2022.2.1 自衛隊の元幹部は「実戦配備されているという事実を強調することで、脅威を与えようとしている」と語る。韓国の専門家は「ミサイルの射程はすなわち、標的を意味する。火星12はグアムの米軍基地を狙う兵器。米国にメッセージを送りたかったのではないか」と語る。 北朝鮮は1月に7回、計9発のミサイルを発射した。これまでは、いずれも短距離のミサイルだった。別の自衛隊元幹部は火星12の発射について「脅威のステージが一段階、上がった」と語る。 北朝鮮メディアは31日、この発射を報じたが、肝心の米国に対する言及は一切なかった。ここに2017年当時とは違う、不気味な空気を感じる。 この間の北朝鮮の動きを子細に見ていくと、いくつか不可..

米主導の包囲網機能せず 北朝鮮4年ぶり中距離ミサイル

米主導の包囲網機能せず 北朝鮮4年ぶり中距離ミサイル 日本經濟新聞 2022年1月30日 20:05 1カ月に7回のミサイルを発射した金正恩総書記=朝鮮中央通信・AP 【ソウル=恩地洋介】北朝鮮は30日、中距離弾道ミサイルを4年ぶりに発射した。通常の角度で撃てば、米領グアムに到達する可能性がある。ウクライナ情勢に集中するバイデン米政権を挑発する北朝鮮の意図は明らかだが、米国が主導する国際社会の包囲網は機能していない。 【関連記事】 ・北朝鮮が弾道ミサイル 防衛相「中距離以上の可能性」 ・「烈度の高い発射」 政府、北朝鮮ミサイルで異例の表現 米韓の当局は今回のミサイルの特性から、2017年5月に発射した「火星12」に似ていると分析している。当時も今回と同様、発射角度を通常より高くする「ロフテッド軌道」で撃った。米国は火星12の射程を4500キロメートル以上と評価している。 日本が受ける脅..